歌川国芳から学ぶ和彫りの原点 その1
お久しぶりの恵華-Keika-です(・H・)
仕事と私生活でバタバタしておりまして、この頃ちょっと落ち着いてきたのでブログ更新です!
少し前に開催された「国芳イズム」にて和彫りの図柄の原点となる浮世絵を閲覧してきたのでそのまとめをアップします!
歌川国芳
源頼光土蜘蛛の妖怪を斬る図
多くの浮世絵で題材にされているこちらの図。
不気味な土蜘蛛の描写とダイナミックな刀さばきを描いています。
水滸伝の豪傑たち
通俗水滸伝豪傑百八人之壹人 浪裡白跳張順
刺青の題目では「水門破り」として名高く、とても人気のある絵です。
間近で観れたのは今回初で、迫力満点でした。
和彫りでは「二十彫り」にあたる彼の刺青の細かい描写も素晴らしい。
通俗水滸伝豪傑百八人之壹人 入雲龍公孫勝
入雲龍は梁山泊の軍師で、雨や風、霧や雲を操り、鱗龍をも配下に置いているそうな。
鱗龍の鱗の描写や彼の渋い表情にも注目。
通俗水滸伝豪傑百八人之一個 白花蛇楊春 神機軍師朱武 九紋龍史進 跳澗虎陳達
こちらも大変人気のある、和彫りでは「九紋龍」と通称される英雄。
彼の名は史進。体に9匹の青龍の刺青を入れているとこから「九紋龍」と呼ばれています。
刃先が三又に分かれている両刃三尖刀の使い手です。
鬼童丸
保夸垂保輔との妖術くらべの最中の場面。
大水を生じ巨大な毒蛇を召喚する鬼童丸に対し、保輔の炎と怪鳥で対抗する様を、鬼童丸視点から描いています。
国芳もやう
国芳もやうとは、国芳が提案するストリートファッションを表しています。
今のファッション誌の役割も担っていた浮世絵。
当時思い思いの粋な柄の手拭いを首に巻くことを流行らせたようです。
国芳もやう 正札附現金男 野哂俉助
「人の災いを取り除くとは骸骨の目の中の草を抜くが如くすべし」との思いから、野晒の地紋をつけた着物を纏っています。
昔も今も、スカルの人気は底なしに人気です!
国芳もやう 正札附現金男 団七九良兵衛
団七の着ている柿色の着物の柄である弁慶柄は当時「団七縞」と呼ばれ大流行。
幅のあるチェック柄と言ったところでしょうか。
歌舞伎役者の着物にも使われています。
鬼若丸
和彫りの題目では「化け鯉退治」や「鬼若丸の鯉退治」などの柄として名の知れる鬼若丸。
歌川国芳の他にも数多くの浮世絵が残されている題材です。
大きな鯉とそれをさに立ち向かう勇敢な少年のダイナミックな構図は今でも勇気ある象徴として愛されています。
相馬の古内裏
滝夜叉姫が妖術により「がしゃどくろ」を召喚する図。
大判サイズの絵いっぱいにリアルな構造まで描かれたがしゃどくろは迫力満点。
讃岐院眷属をして為朝をすくふ図
巨大な鰐鮫(わにざめ)に目が行きやすいこちらの絵ですが、よく見ると4人の人物が描かれています。
烏天狗や鰐鮫が荒波から為朝達をすくふ(救う)、ドラマチックな場面を描いた図なのです。感動!
今回はここまで!
その2へ続くッ!