ホワイトタトゥーについて | 恵華 -Keika-|東京港区田町のタトゥースタジオ 墨篝 SUMI KAGARI

ホワイトタトゥーについて

狂気的な猛暑も終わり頃、鹿児島で食べた本場の白くまアイスが恋しくなる恵華-Keika-です(・H・)

今回はホワイトタトゥーについて少しお話したいと思います。

ホワイトタトゥーとは?

ここのところ、プチブームが到来しているのか、よく「ホワイトタトゥーを入れたい」とのお問い合わせをよく頂きます。
ホワイトタトゥーなる用語も最近になってよく耳にするようになりましたが、タトゥー・刺青業界には教科書や技法の定義はなく、彫師によって思想がまちまちです。

一般的なホワイトタトゥーの認識としては「白インクのみで彫ったタトゥー・刺青」であるようです。

ホワイトタトゥーに使用するインクの特徴

入れるデザインによって使用するインクは様々で、黒、白、カラーのインクを使い分け、アウトライン、点やグラデーションなどを駆使し、イメージするデザインをタトゥー・刺青として落とし込むのですが、ホワイトタトゥーは白(ホワイト)のインクのみで表現する必要があるように見えます。
白インクは黒インクと比べてインクを構成する粒子が荒く、しっかり肌に残すには細い線に不向きです。
単色のみで広範囲を塗りつぶしたり、グラデーションを表現するにもかなり難易度が高く、入れる肌の明るさにとてつもなく左右されます。
また、色移りも激しく、白より暗い全ての色を白インクを使用した時点で傷が落ち着くまでは、付近に追加で彫ることが出来ません。

ホワイトタトゥーは綺麗に残りますか?

人間の肌の色は白ではありません。
基本的に、タトゥー・刺青は自分の肌色より明るい色は入らないとお考えください。
彫りたての皮膚の赤みもあり、入れ立ては真っ白に見えるホワイトタトゥーでも、傷が落ち着くとクリーム色っぽい白になるか、入っているのかいないのかわからない状態になることがほとんどです。

衣服や紙などと同じく、白色とは繊細なものです。
完成後も傷が落ち着くまでのアフターケアが疎かだったり、適当に扱うと色のくすみが発生してしまいます。

白色に限ったことではありませんが、日焼けをした場合は明るい色のインクは特に色焼けします。白インクの場合、くすんだ黄色になってしまうのです。
自分の日焼けが終わって元の肌の色になっても、インクの色焼けは二度と元に戻りません。

くすんでしまったからといって、上から白色で被せるように彫っても、既存の色と肌色が透けてしまうため、白さを戻したりすることはできません。

模様やレター・文字などの細かい線をホワイトタトゥーで彫りたい

可能ではあります。
しかし、黒インクと比べると細かい表現はインクの性質上できません。
そのためサイズに合った密度を考慮しながらデザインする必要があります。
ただ、一度線を彫るだけではしっかり残らない可能性があるため、かすれや色抜けが気になる場合は何度か彫り直す必要があるかもしれません。

ホワイトタトゥーで傷や既存の刺青は隠せる?

これはホワイトタトゥーだけでなく、ピンクや黄色などの明るい色にも言えることですが、自分の肌の色より明るい色を入れたとしても、元の肌色が透けてしまうため隠すことができません。
アザや傷の上に白インクや肌色を彫ったとしても、残念ながら隠すことはできないのです。

カバーアップ目的で一部分に白インクを使用する分には有効です。

目立たないタトゥーを入れたいからホワイトタトゥーを入れたい

白インクを一度も色焼けさせることもなく、普段から日焼けをしないのであれば、目立たないタトゥーとして成立するかなとは思います。

ですが、小麦肌の方だと目立ち度がアップしそうですし、そもそも白色として残らない可能性が高いです。
アフターケア、日焼けを怠ると白色がくすむので、逆に目立ってしまうかもしれません。

タトゥー・刺青を入れているという事実には変りませんので、たくさん悩んでご判断くださいね。

おわりに

なんだかネガティブな解説になってしまったかもしれませんが、ホワイトタトゥーは注意事項やデメリットも多くあるというのが少しでも伝わったでしょうか。
ホワイトタトゥーに限らず、どんなジャンルやデザインでもタトゥー・刺青には気を付けなければならないことは儘ありますので、ご不明な点がありましたらご来店の際にご質問など頂ければ幸いです。

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